規格住宅可能性追求
建築家の「小さな家」ネット販売

「選りすぐりの建築家によるプロダクトハウスをネットでお取り寄せ」。
こんなコンセプトを掲げプロダクトハウスの普及に取り組み始めたのは、企業連合の「小さな家。計画」実行委員会。

「東京町家・プロダクト」(伊礼智氏)、「モイスのいえ」(シンケン・迫英徳氏)、「木造ドミノ住宅」(野沢正光氏・相羽建設)、「フォルクスA-Pro」(秋山東一氏・OMソーラー)、「コアネットハウス」(尾島俊雄氏)といった、実行委員会に参加する建築家が開発したプロダクトハウスをラインナップ。ホームページで、間取りなどの基本データに加え、3DCG、建築家によるプレゼン動画なども紹介する。

無料で配布するソフトを使って、住まい手自身が間取りやインテリアの配置をシミュレーションすることも可能だ。サイト運営やソフト提供は建築系ソフト会社の安心計画梶i福岡市、小山田隆広社長)が行う。 このプロジェクトはプロダクトハウスのネット販売を基本とし、「営業」を行わない。ただし、法規やローンなどのアドバイスは「ハウスコンシェルジュ」とよぶアドバイザーがサポートする。

施主がネット上でプランを選びカスタマイズを終えると、そのデータは提携するプレカット工場に送られ、プレカット加工が行われる。間の工程をカットすることによる合理化に標準化による合理化があいまって、 大幅なコスト削減を実現する点が施主のメリットとなる。

現在プレカット工場の選定、施工体制の確立など準備を急ぐ一方、関連書籍を出版、仮サイトも立ち上げた。プロダクトハウス、ネット販売という新しい住宅供給のしくみをどう切り拓くか、先行事例として注目したい。

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ポスト団塊ジュニア層
半数以上が「注文住宅でなくてもいい」

グラフは、本誌が住宅取得を検討中のポスト団塊ジュニア(20代後半〜30代前半)に「注文住宅が欲しいか」と聞いた調査の結果だ。 フルオーダーの注文住宅を欲しいと回答したのは31〜35歳で46.9%、27〜30歳で33.6%と、半数以下にとどまった。

残り50〜60%は、希望するカスタマイズレベルに高低はあるが、規格住宅でいいと回答した。 特に若年層ほど、また世帯収入が低いほど、この傾向が強く見られた。

ただ、パターン・仕様を選ぶだけの完全な規格住宅が欲しいと回答したのは2〜3%と少数派。セミオーダー型・パターンオーダー型の規格住宅が人気で、この2つの割合は均衡していた。

■注文+規格住宅
このデータから読み取れるのは、規格住宅−言い換えれば「プロダクトハウス」の可能性だ。
いま、施主の予算は二極化しながら、総体的には低下している。それに対応するには、高所得層にはフルオーダーの注文住宅を提案する一方で、中・低予算層+若年層には注文住宅のクオリティーをそのままに「選べれる余地」を減らした規格住宅を提案すればいい、という仮説が成り立つ。このデータはこの仮説を証明する一例だ。

規格=プロダクト化を進めることで、品質向上とコスト低減を両立し、さらに自社の家づくりの特徴を際立たせることもできる。
規格化を徹底しながらカスタマイズできる範囲の設定やその方法を練り込むことは簡単ではないが、規格化・プロダクト化には、工務店の課題をまとめて解決する糸口があるはずだ。

「新建ハウジング 2010.7.10」
株式会社 新建新聞社 http://s-housing.jp/

「小さな家。計画」WEBサイト http://product-house.jp/


http://anshin.co.jp