『住宅紀行』は、「住宅データバンク」「マイシーンデザイナー」等から成る新たな住宅営業支援ビジネスモデルです。
パソコンの操作やインテリアのコーディネートセンスに自信のない方でも、これらを効果的に使うことにより、ワンランク上のハイセンスな生活シーンの提案を可能とします。
従来の建築空間としての提案
現在ほとんどの住宅メーカーや工務店が、新築やリフォームを問わず、各種建築CADやコンピュータグラフィックスのソフトを使って、お客様に住宅の提案をしています。これらの建築用ソフトとパソコンを駆使し、間取り図やパース図を作成してお客様にご覧いただくという提案方法は、細かな点では差があるものの、ほぼ業界全般に定着しています。そしてこれらのほとんどは「間取り」や「外観」を重視した、住宅を「建築空間」としてとらえた提案です。
この住宅の提案(プレゼンテーション)方法が、ここ数年のわれわれを取り巻くWEBやITの発達を始めとした環境の変化やライフスタイルの変化により、大きな過渡期を迎えようとしています。
住宅プレゼンではなく、生活プレゼンへ
今後大きな需要が見込めるリフォーム業界では、家電量販店やホームセンター、家具メーカーなどの異業種が次々に新規参入し、工務店にとっては町の電気店さえ競合相手となりかねない状況となってきています。
20万円以下のシステムキッチンが話題となったイケアでは、家具やキッチン、アクセサリー類を単品ではなく、住む人の年齢や月収、趣味などを想定したモデルルームを「ルームセット」として多数店内に展示、低価格で販売し好評を博しています。これはもう住宅提案と言うよりライフスタイルの提案であり生活プレゼンと言えます。
家具や設備単体ではなく、自分の「生活シーン(生活空間)」をよりトータルにイメージできるように提案したのが成功のポイントでしょう。
眺めるうちに心を動かす、生活シーンからの提案
一方、WEBを利用したインターネットショッピングやカタログショッピングなどの通販も急激に伸びてきています。TVショッピングなどは5分前には
買おうとも思っていなかったものを買わせるだけの購買意欲促進力を持っています。TVを見ていて突然、理想の「生活シーン」を見つけてしまうわけです。
今の世代はなんでもインターネットで先に調べて確認する習慣を持っていますから、下調べのつもりが、そのまま店舗やショールームに足を運ばずに購入を決定してしまう、ということが起こり得ます。WEBだけで完結してしまう可能性さえあるということです。
ライフスタイルの変化「生活シーン」へのこだわり
ここ数年のライフスタイルの変化も見逃せません。以前はパソコンルーム(書斎)やオーディオ(シアター)ルームなど目的に特化した個室を作りましたが、
現在では一人暮らしの場合はもちろんファミリーの場合でも、大画面TVを中心にパソコンなども含めキッチン、リビングなどほとんどの要素がLDK(ワンルーム)に集約され、家族のみんなが一緒に過ごせる空間が望まれるようになってきました。
仲間を呼んでホームパーティーができる空間、台所仕事をしながら子供の勉強をみてあげられる空間、趣味のコレクションに囲まれた空間、など人それぞれに理想の生活イメージや自分だけのこだわりを持っています。
お客様が工務店に自分の要望を持ち込む逆プレゼン資料も、間取りや外観ではなく、インテリア雑誌のリビングやキッチンの写真のように生活がイメージできる、よりビジュアル的要素を含むものが多くなってきています。
ここでも、住みたい家のイメージが従来の「間取り」や「坪数」から、自分のライフスタイルを反映した「生活シーン」そのものへと移ってきていることがわかります。「建築空間」としてのアプローチよりも、「生活空間」としてのアプローチを優先することが有効だということです。
『住宅紀行』というビジネスモデル
『住宅紀行』はこれからのキーワードを「生活シーン」ととらえ、「生活シーン」からのアプローチによりお客様の購買意欲を刺激する新しい生活提案システムです。
お客様はカタログやインテリア雑誌を眺める感覚で、プロのコーディネーターやデザイナーが作成したさまざまなスタイルのシーンデータを自由にWEB上の「住宅データバンク」で閲覧することができます。さらにマイシーンデザイナーを使うことで、より現実的なシーンの作成が可能となります。
『住宅紀行』は、お客様が理想の生活シーンを探して、シーンからシーンへと風景を眺めながら旅をするイメージから生まれました。
お客様自身に理想の生活シーンをイメージさせることにより、そのお客様に合った、よりリアルな提案が可能となります。
プロのセンスを共有「住宅データバンク」
WEB上の「住宅データバンク」には、あらかじめプロのハイセンスなコーディネートにより作成された生活シーンの3Dデータが多数用意されており、
これらを利用することで誰でも短時間でワンランク上の生活提案が可能となります。「住宅データバンク」には、他にも建物の外観データ等も用意されており、
お気に入りのスケルトンとインフィルとのマッチングなど、多種多様な活用方法が期待できます。
ショールームではできないオリジナルの提案「マイシーンデザイナー」
「マイシーンデザイナー」を利用することにより、お客様のお気に入りのシーンから、さまざまなインテリアを自由にセレクトでき、それをお客様自身の実際の間取りに
合わせて立体的に再配置(クローン機能)することも可能です。
ナチュラルやクラシックなど同系統のシーンを検索でき、ソファやテーブルなど個々のインテリアはもちろん、カーテンや壁紙にいたるまでグループ化してセレクト
できるためコーディネートを損なうことなく自分だけのマイシーンを作成できます。
ショールームや家電売場で見て選んだ家具や電化製品が、自分の部屋に置いてみると全くイメージと違っていた・・・という経験は誰しもあるはず。
それが自分の部屋でリアルにシミュレーションできるのですから安心です。
現実のショールームや従来のCAD・CGソフトだけでは不可能な提案を実現する。お客様の理想のイメージ創りをお手伝いし、さらにそれをリアルにシミュレートする。
この現実的でより効果的な新時代の生活提案システムが「住宅データバンク」と「マイシーンデザイナー」です。そしてこれらが「生活シーン」をキーワードとした
『住宅紀行』のコンセプトを実現します。

「東経ビジネス 春号 2010.4.16」
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